第22話 好みが同じ

好みが同じということで少しだけ自信がついた忘れられない出来事がありました。

 

第21話に書いたコーヒーカップと食器を求めてあちらこちらと探した。

初めはわからなくてスーパーで扱われている白の安っぽい食器を必要に迫られて

買ったが、ドバイにテーブルウエアを取り扱う店がないのはおかしいと感じ、夫の職場関係者に聞いてみた。なんとありました!!

 

 名前は忘れたがモール内に専門店のように食器がズラリと店内にいっぱいありました。他にもインテリア用品がありワクワクしたのを覚えています。

 

 そこで即決で選んだのは、朱色をベースにペイズリー柄のエキゾチックな雰囲気のするセットで2セット購入。コーヒーカップはもちろんスープ皿まですべて揃えました。

 たしか製造はインドネシアだったかと。値段の割には高級に見えました。

コーヒーカップ12客・・・お皿も・・・・気に入った食器が見つかり我が家も

落ち着いたようでした。

 

 ある日のこと、お隣のマダムリンをお招き、さっそくその食器を使った。

すると、リンが「この食器私と同じ」と言うではありませんか。

まさか・・・引っ越しのご挨拶で伺った際に紅茶を入れてくださったが、その時のカップはおしゃれなデザインの白だったはずだが・・・・。

えっ?とびっくりする私にリンは「来て来て・・」と隣の自分の家へ連れて行き、食器棚にしまってあるその食器を出して見せた。

ほんとだ!!おんなじ。(@_@;) すご~い!(^^)!

 

 私はとてもうれしくなった。ルンルンとすぐに我が家へ二人で戻った。

リンと食器の好みが同じだなんて。

それは言い方はおかしいが自信につながった。

なぜなら、リンの家は同じレジデンスに住んでいるとは思えない、まるでモデルルームのようだった。

照明器具ひとつとってもまるで我が家とはちがった。

寝室のベッドリネンはなにコレ??お姫様のようなホワイト カンパニー仕上げ?譬えるならリンの家はホテルで我が家は民宿のようだった。

 (もちろん、日本の我が家からするとドバイのレジデンスは豪華ホテルです)

 

 余談だが、ご主人もそれはそれはイギリス人の素敵な方で、ある日リンは誇らしげにご主人の設計されたビル等をパソコンで見せてくれた。

世界を股にかけた設計士だった。ドバイの後は私達より先にアメリカナサへ行かれた。

 

 そんな生活レベルの違うリンが同じ食器を選んだことで、彼女も私に言った「趣味が一緒だね!(^^)!」なんだかさらにお近づきになれたようで忘れられない

できごとでした。

 

 その後もお互いの家を行ったり来たりとお食事に招いてくれた。

オーストラリアの家庭の味も紹介してくれた。

白いご飯に練乳のような甘い~~~ん~~オハギ感覚だったのを覚えています。

会話は何語だったか今では不思議な時間です。

ドバイの幸せな時間でした。

 

 

 

*58歳の英語の話せないオバサンの3年間(2011年3月~2014年3月)のドバイ生活の記録です。  

*国際コミュニケーション キーワードは ・度胸 ・好奇心 ・サービス精神