9話 忘れら第れないドバイの警察官

ブリティッシュカウンシルを紹介してくださったお隣のマダム、リンさんは

ご親切にバスでの通学方法も調べてメモをくださいました。

 それで、せっかくなのでタクシーの安いドバイでしたが、バスも経験することに。

 

バス停にバスが停まるごとに、ドキドキしながらドライバーに地図を見せ確認。いよいよ乗車。

 

ドライバーにブリティッシュカウンシルの地図を見せると「Ok、Ok、」と

自信ありげで「ここに座るように」とドライバーの近くの席をススメ、着いたら合図していただくことに。

 しばらくして「着いたよ」と教えてくれたので、不安のなか親切にされ、感動で(はじめての外国小さな親切にも大きな感動を覚えるのでした)おもわずチップをお渡しするとバスは公共機関ということでにこにこ笑顔でお断りに。

私も丁寧に何度も「Thank you(そこだけは英語で)」と言って降りました。

 

・・・?すぐに恐怖心が。

 

景色がこれまでのブリティッシュカウンシルの街と違いカモメが⁉

そうです鳥です。

カモメが飛んでいるのです。

さすがに好奇心ではいられません。

ドバイ滞在1か月。土地勘も全くありませんでした。

後でわかったことだが、そこはドバイクリーク沿いにあるイギリス大使館でした。バスドライバーはブリティシュと見て勘違いしたのでしょう。

 

そもそも後でわかったことですが、出稼ぎで来ているインド、パキスタン人とかあまり地図は得意ではないようでした。

(英語の話せないオバサンと地図の読めない人の関係は厳しいと納得)

 

私は泣きたくなりました。

大使館は高い外壁に囲まれてよくある大使館の光景でピストルをポケットに

しまった兵隊のような人が周りを囲っていました。

その兵隊さんに恐る恐る近づき私は地図を示し場所を尋ねました。

(脳みそにあるったけの単語をつなぎ合わせ)・・なんとか通じたようでした。

足の長いアラブ系の警察官(あとで知りました)は、すぐに「No Problem」と言ったかと思うと、交通の激しい道路の道向かいに立っている警察官に

トランシーバーで連絡。すぐに交通整理をはじめました。

手信号で車を止め私を反対側へ渡してくれました。

(長い脚に長い手を広げてとてもかっこよかったです。)

 

反対側の警察官がタクシーを止め、ドライバーに私の目的地を説明、助手席のドアを開けました。

一瞬『しまった!!どうしよう。助手席には乗ってはいけないという鉄則が頭をよぎりました』

 すると警察官はドライバーと握手を交わし私のことを頼んで、説明が終わると後部座席へ私に乗るようススメました。

私は「ありがとう❢(日本語でしっかりと)次にThank you・・

何度もThank you」とお辞儀をして・・無事何事もなくブリティッシュカウンシルに着きました。

 

ドバイの警察官、国民の親切に感動した忘れられないできごとでした。 

 

余談だが、その日の晩私は寝言で「No Problem」と言っていたようです。

寝言も英語で言えるようになりました。!(^^)!

 

 

 

 

*58歳の英語の話せないオバサンの3年間(2011年3月~2014年3月)のドバイ生活の記録です。 

*国際コミュニケーション キーワードは ・度胸 ・好奇心 ・サービス精神